フィーモの強み Strength
日本における黎明期から、ファミリービジネスの永続支援やその啓蒙活動に取り組んできた株式会社フィーモ。
フィーモだからこそできるサービスの真髄について、創業者の大澤真がお答えします。
フィーモと付き合うことで
得られるメリットとは?
事業と家族の両面からサポート。全員が腑に落ちるまでお付き合いします。
事業承継や事業継続、後継者育成はすべての企業に共通する課題ですが、ファミリービジネス(家族経営)の場合、そこに家族ならではの問題が加わります。
家族だから信頼し合い団結できる場面がある一方で、家族ゆえに素直になれなかったり割り切れない時もある。しかも、家族ごとに状況は異なるため、定型の解決策では対応できない。そのような背景がファミリービジネスの問題を複雑にしています。
私は前職のPwC時代から、ファミリービジネス(家族経営)に関わるさまざまな課題解決に携わり、海外の多くの事例を研究するなかで、ファミリービジネスには事業と家族の両面からカバーする必要があると考えるようになりました。
とくに家族間の問題には、家族全員があつまって議論する場が不可欠であり、最終的には全員の意見を一致させることがゴールです。
フィーモは、決して定型のスキームを提供することはありません。それは根本的な課題解決につながらないからです。
ご家族の皆さまが「なるほど、腑に落ちた」と納得できるまで、その場を見守りつつ議論をサポートしながら、粘り強くお付き合いする。それがフィーモ独自のスタイルです。
長期的な事業継続に欠かせない、家族憲章づくりが重要。
日本では聞きなれない言葉ですが、ファミリービジネス(家族経営)の研究が進む欧米諸国では家族憲章という仕組みが確立されています。
それは、事業と家族の両方の視点から、長期的に事業を継続していくための基本ルールを作るということ。また、そのルールは家族のリーダーが独断で決めるのではなく、家族みんなが合意しながら決めていくことが大切です。
家族憲章を作っていく過程では、ご家族が十分にコミュニケーションを取る必要があり、事業への関わり方や家族としての結束の取り方を議論していくプロセスこそが、家族憲章という産物を作ることと同時に非常に重要なのです。
後継者育成やM&A、事業改革のエキスパートとして。
後継者の方たちにむけた経営者になるための指導をさせていただいたり、事業承継やM&A、事業改革等事業上の課題の相談もお受けしています。
私自身はPwC時代に、事業再生担当パートナーとして危機に陥った会社の支援や、東日本大震災で被災し営業停止に追い込まれたアミューズメント施設の再生支援、食品偽装で世の中からバッシングされていた会社の建て直しなどを担当しました。
そこで学んだのは、窮地に追い込まれた会社でも明確なビジョンを示し、それに基づいた戦略をきちんと実行すれば、お客様や金融機関・取引先など周りの人たちのサポートは必ず得られるということ。そして、応援してくれるような環境を作っていくことが、私たちアドバイザーの仕事だと考えています。
ファミリービジネスの課題解決、
その実績とは?
ファミリービジネス先進国の知恵を学び、日本での啓蒙活動リーダーとして。
ファミリービジネス分野においてグローバルに展開しているPwCに5年半勤め、海外のパートナーたちから多くの実務を学びました。
欧米でのファミリービジネス支援は多岐に渡っており、後継者やアドバイザーを専門に支援する組織や資格制度もあります。ビジネススクールにおいてもファミリービジネス学科が設置されているなど、すでに相当量の蓄積がなされていました。
その当時、日本ではまだ言葉の意味も知られていなかった、ファミリービジネス。私はまず啓蒙活動(Thought leadership)からスタートする必要があると考えました。
ファミリービジネス研究所とファミリービジネス学会という2つの組織の立ち上げを主導し、地域を支えているファミリービジネス(家族経営)の重要性を政府や民間の多くの人たちに分かってもらうため、経済産業省と一緒に「地域活性化とファミリービジネスの役割」というプロジェクトを立ち上げました。
そのような活動を続けるなかで、ファミリービジネス分野に特化したいという思いから、フィーモを設立。オタフクホールディングス様への永続支援などアドバイザーとして活動するとともに、ファミリービジネスに関する勉強会や後継者育成セミナーなど啓蒙活動を重ねています。
「これまでは家族があうんの呼吸でうまくいってきたが、今後家族の範囲が広がるときちんとしたルールを作らないといけない」。
当時の社長、佐々木茂喜様よりご相談いただき、ファミリービジネス永続支援のための包括的なサービスを提供しています。
フィーモが支持されている理由とは?
ほんとうの答えは家族の中にしかない。それを見つけるプロセスをていねいに支える。
創業家それぞれに直面する課題やその解決策は多種多様であるため、その支援にはオーダーメイドのアプローチが必要となります。課題の特定や解決策の模索にあたっては、各家族メンバーや幹部社員へのインタビューを行ったり、関係者全員が何度もミーティングを積み重ね、完全に意見の一致をみるまで議論を繰り返す。このプロセスが1年以上に及ぶケースも少なくありません。
私たちはその間も、お客様自身が答えにたどり着けるように議論を喚起し、粘り強くコンセンサスを模索します。
海外のファミリービジネスを支援する専門家たちは、「Trusted Advisor」という言葉を好んで使います。それは創業家が抱えるさまざまな問題について真摯に対応し信頼を得ることが、ファミリービジネスアドバイザーにとっては最も重要であることを意味します。
短期的なソリューションを提供するのではなく、長期的な視点にたって家族のように寄り添い、ほんとうに喜んでいただける仕事をしていくことが一番大事だと思っています。
日銀時代の経験値と、金融機関とのネットワークを生かして。
25年間勤務した日本銀行時代は、金融政策、金融市場整備、金融機関監督、国際金融(G7事務局、IMF出向)などの政策的な仕事が中心でした。世界の中央銀行が集まるBIS(国際決済銀行)主催会議の議長や、デリバティブズの金融システムに与える影響に関する日米英のワーキンググループの日本代表を務めたほか、ロンドン駐在時代は日本の金融危機に対応し、海外から日本の金融を見るという機会も数多く経験しました。
そのなかで、国内外のさまざまな金融専門家の方々と人的ネットワークを構築することができたことは、ファミリービジネスを支援する立場となった今でも大きな支えとなっています。
また、当初から思っていたのは、本来ファミリービジネスを支援するという仕事は、金融機関にも深く関わってもらうべきだということ。私自身、6年間務めた金融庁の金融機能強化審査委員会の委員として地域金融機関を取り巻く厳しい経営環境は実感していましたが、昨今の金利環境や地域経済停滞の中で、従来の貸出や金融商品販売だけでなく、地域のお客様によりきめ細かいサービスを充実させることは生き残りのために急務であると言えるのではないでしょうか。
金融機関は、弊社が持っていない資金供給機能や資産運用アドバイスといったサービス提供ができる。そこに家族憲章・ファミリーオフィスというファミリーガバナンスを組み合わせることで、お客様により包括的なサービスができると考えています。その嚆矢として、2020年2月には富山銀行と連携して、資本性ローンを含めた永続支援スキームを発表しました。
事業会社のCFO、M&A支援など、幅広い経験値をもつアドバイザーとともに。
私以外のアドバイザーのバックグラウンドは、ファミリービジネスの番頭役的存在であるCFO、家族経営・上場企業の経営者・社外役員、事業の立て直しや新規ビジネスを支援する官民ファンドの役員、大手金融機関におけるM&Aや資産運用実務経験者など。このほか、ヘッジファンド等プロ投資家向けのチーフ・ストラテジスト等として積み重ねた実績をもつアドバイザーや、ファミリービジネス問題に精通した弁護士、会計・税理士等、外部専門家とのネットワークも駆使して、お客様のさまざまなお悩みに迅速かつ的確に対応することが可能です。
なぜ、ファミリービジネスを
支援しようと思ったのですか?
きっかけは、沖縄の地域経済支援。
ファミリービジネスというアプローチを知ったのは、日本銀行での最後のキャリアである那覇支店長時代です。
沖縄の金融特区が名護市に設置されることになり、名護市長より「金融特区を使った地域活性化を支援してほしい」との依頼を受けました。しかしながら、金融特区は税制面でのメリットが期待できず、金融業の活発化は難しく、企業誘致がなかなか進まない状況でした。
「税制面での不備を嘆いても仕方がない。日本で誰もやっていないような新しい取り組みを、金融特区という錦の御旗を借りてやっていけば道は開くのではないか」と考えた私は、「日本の金融を沖縄から変える」というビジョンを提案。沖縄県の協力を得て「沖縄金融専門家会議」を立ち上げたことで、国内外の見識者とともにさまざまな意見交換をしていました。
そのなかで海外の専門家から、ファミリービジネスに対する総合支援という分野があることを紹介されたのです。
日本企業の大半を占めるファミリービジネス。その永続支援の重要性に気づいた。
改めて考えてみると、沖縄をはじめ全国各地の地方都市には、地域にとってはなくてはならない家族経営の企業がたくさんあることに気づきました。地域経済の活性化が日本経済において大きな課題であるなか、ファミリービジネスが長く永続・発展することは非常に重要な意味を持ちます。しかしながら、それをトータルにサポートしている主体が当時の日本にはまだなかったのです。
また、日本は長寿のファミリービジネスが世界で最も多い国。そのこと自体、海外からは不思議だと思われていることもわかり、国際的にも非常に意味があることだと思い、そこからさまざまな勉強を重ねてきました。
ただ、当時ファミリービジネスという言葉さえ知られていなかった日本では、理解を得ることも難しい状況でした。
「社長になにかあった時のcontingency planを作っておくことが大切なので、後継者の方と一緒に始めてはどうでしょうか」と申しあげても、「私は健康だし、そんな先のことを考える必要はない」と反論されることもしばしば。
また、事業承継コンサルティングにおいても、日本では自社株の相続税が非常に重いためどうしても相続税対策が中心になりますが、海外では相続税対策をメインでやると失敗すると言われています。
ファミリービジネスの事業承継において、ほんとうに大切なのは事業と家族の問題をトータルに考えることであり、時間軸も人から人へという点の承継ではなく、世代を超えた線の承継として考える必要があります。
家族だからこそ、全員が同じ方向にむかって走り出すことができれば、これほど強力なチームはありません。
これからの地域経済を、そして日本を支えていくファミリービジネス企業の存在は今後さらに大きくなっていくと思います。
業種や事業規模、上場・非上場に関係なく、創業家が事業運営に誇りを持ち、家族一丸となって事業の永続性を追求したいとお考えの企業様に、フィーモが少しでもお役に立てることができれば幸いです。
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