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2020年9月13日ニュース
「アドバイザーのつぶやき」第5回を投稿しました。
★アドバイザーのつぶやき 第5回 20/9/13★
ある日の診察室の光景です。
患者「先生、風邪を引いたみたいです。朝から熱っぽくて体がだるいんです」
医師「少し喉が腫れてますね。いつものお薬だしておきますから」
こういうやり取りは誰しもが経験したことありますよね。
こういうケース、日にちが経てば症状が軽快して医師の見立てどおりに薬が効いたように
感じてしまうことが殆どです。ですが全てこういうケースばかりではありません。
患者A「先生、今朝から胸のあたりに不快感が続いていて気分がすぐれません」
医師「最近、仕事がお忙しいですか?」
患者A「仕事が押していて社内の調整に忙殺されています」
医師「少しメンタルがお疲れと思います。お薬だしておきますから様子をみてください」
この日の夜半に患者Aは脂汗が出て具合が悪化し救急車で病院へ行き、「急性大動脈瘤解離の初期症状」で絶対安静の診断を受け、10日後に大動脈にステント留置を行い一命は取り留めました。中高年、仕事で疲れ、胸に不快感→ストレスによるものという決め打ちです。
これは実際に筆者の身近で起きた事です。血圧、聴診、心電図、何もしていなかった。
原因やリスク要因を詳しく調べず問診・検査・分析を省略して直ぐにワンパターンの処方・処置を行う。
これは医師と患者の間の特殊ケースではなく、世の中のいたるところで見られることではないでしょうか。
ファミリービジネスに対するアドバイスにおいては、そのファミリーにとって何が一番の課題(現在・将来のリスク要因)であるかも探求せずに、最初から「相続税節税」や「経営権安定化のための種類株の発行」などの施策ありきで決め打ちする傾向が巷間あふれてい
ると思います。
たとえ相続税の節税の手立てをうまく施せたとしても、その後ファミリーの間で争いが起きてガバナンスが不安定になったり、後継者の育成に失敗して事業展開に後れをとり市場競争にキャッチアップできなくなり、自社株式の往時の価値が大きく棄損してしまい節税など何の意味も無くなってしまうことだってありうるのです。
まず何から手を付けることが必要か、それが問われているのではないでしょうか。byHT
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